用途:個人住宅
所在:神奈川県大磯
構造:木造
階数:2階建4層
床面積:198㎡
敷地面積:239㎡
大磯で唯一の、緑の濃い高麗山の山すそに位置し、1.5M程の高低差のある敷地に建つこの家の計画にあたっては、以下の御希望が出された。
1階、2階と分かれることなく、家全体がつながりあうひとまとまりの空間となるように。庭をいろいろなかたちで楽しみたい。山をながめてくつろげる所をつくってほしい。大きくはこの3つだった。
L字型の家は、スキップフロアにより4つの床レベルによる一体の空間として渦巻き状に展開し、庭を様々な角度から楽しめるようになっている。その一部は石垣等で囲まれたくぼみとなり、夏の暑さを避けて最下階に設けた寝室に面するが、ここにある滝つぼへ落ちる水は、屋根に落ちた雨水を集めたものである。最上階の浴室の大きな窓は、高麗山と空にのみ開き、屋根形状とレイアウトにより、隣家とは全く視線が合わないようにおさめてある為、街なかにありながら、雄大な露天風呂の景観を満喫できる。
*撮影は小笠原岳氏(庭園・内観共)